ウチワサボテン(トゥナ)

南米の植物

ウチワサボテン(トゥナ) (学名:Opuntia ficus or Opuntia joconostle、英語:Prickly ? pear (pera espinosa), Higuera chumba, 西語:Chumbera, higos de la India、higo chumbo)
 サボテン科ウチワサボテン属の多肉植物。葉、果実に細く鋭い棘を持っている。幹や枝は、平らな卵形をしており、高さ5メートル、直径4メートルに達する。
 果実は適度に甘い。風味は、キウイに似ているが、酸味はない。葉は、水分を多く含み、また、ミネラル塩(カルシウム、リン、鉄)を含む。ビタミンは特にビタミンCを多く含み、家畜の飼料や薬用(咳止め、解熱、生活習慣病)として利用されている。
 米国の砂漠地帯、メキシコおよびペルー、ボリビアのアンデス地域で見られる。
 このウチワサボテンに寄生するコチニールカイガラムシから採取する赤い染料は、マヤ・インカを通じて貴重品であった。スペイン侵略後は、ヨーロッパにもたらされ、従来知られていたカイガラムシの染料と比較し、発色の点、色が長期間減色しない点などその品質は当時のヨーロッパ社会に大きなインパクトを与えた。それは、高貴な色とされるエンジ色の美しさにあった。
 このエンジ色は、メキシコのティオティワカン遺跡で大量に使われている。
 現在は、天然着色料として、カンパリ・リキュールやジュースなどに用いられている。

 ウチワサボテンの果実。非常に細い棘がある。日中は棘が固くなるので朝夕に収穫する。

【参考URL】
http://www.prodiversitas.bioetica.org/tuna.htm
http://taninos.tripod.com/tuna.htm
http://fichas.infojardin.com/variedades/letrao.htm
http://redescolar.ilce.edu.mx/redescolar/publicaciones/publi_reinos/flora/nopal_chumbera/nopal-chum.htm
http://plantas-comestibles.idoneos.com/index.php/Cactus
http://www.cucba.udg.mx/sitiosinteres/coaxican/tuna_joconostle.htm

コチニールカイガラムシ

(学名:Dactylopius coccus , Costa 1835、 英:Cochineal、西語:Cochinilla、)は、コチニールカイガラムシ科のカイガラムシの一種。別名、エンジムシ(臙脂虫)。
 コチニールカイガラムシに寄生されたウチワサボテン

 コチニールカイガラムシと体液

【撮影】ウチワサボテン: Catana, Yamparaez, Chuquisaca Bolivia, 2010, by Nekoshi
コチニールカイガラムシ: Ibarra, Ecuador, Feb. 2011, by Nekoshi

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