ナンヨウアブラギリ(ジャトロファ)

ナンヨウアブラギリ(南洋油桐) 学名:Jatropha curcas 西語:pinon de tempate または jatrofa)
 中米原産のトウダイグサ科の落葉低木。学名からジャトロファ(スペイン語ではハトロハと発音)とも呼ばれる。
 ナンヨウアブラギリの実から精製した油は、ジャトロファ燃料とも呼ばれ、植物性バイオディーゼル燃料の原料として脚光を浴びている。

 この油は、毒性があることから食用には適さず、下剤などの医薬品、石けんなどの原料として使われてきた。
 バイオディーゼル燃料は、トウモロコシ、サトウキビ、大豆等から搾油する食用油と競合が懸念されているが、ジャトロファ燃料は食用に適さないことから、食料の供給への圧迫がなく、食用油の相場に左右されないと言われている。

 樹種によっては、高地乾燥地帯の低肥沃度の土地でも生育するとされているが、研究している機関はほとんどない。
 日本では、2010年12月16日プレスリリースによれば、(財)かずさDNA研究所が、大阪大学、国立遺伝学研究所、日本植物燃料(株)等と共同で、ナンヨウアブラギリの全ゲノムの解読に世界で初めて成功した、と報じられている。

油桐

【撮影】 Paraguay 2003, Dec. 2010, by Nekoshi